最近はオケに乗ることも減ったし、乗ってもエキストラとしてなので楽譜は先方に用意していただくことが続いていました。
以前はPDFで配布されたパート譜を見やすくするためにPC上で色々と細工していたのですが、その頃とは隔世の感があります。
今回数年ぶりにオケ譜を製本することになったので、使ったツールを備忘録としてメモ。作業環境はWindows11です。
- PDFをいったん画像にばらす
まずは「画像梱包（pic2pdf）」の開梱機能でPDFを画像にばらします。
画像梱包が古いソフトなので、PDFのバージョンに対応しなくなった場合の代替として「PDFTools」を使うこともあります。
あとPDFの中身がい１ページ1枚の画像ではなくツギハギな作りだったら「cube PDF」の仮想プリンタでPNGに変換します。 - トリミング
本職のライブラリアンはB4用紙にコピーして余白断ち切りするのでしょうが、自炊時は極力紙の裁断は避けたいです。
家庭用の裁断機は仕上がりに限界があるし時間がかかりすぎる…
原譜は菊倍等のイレギュラーな判で、そのまま１ページをA4で印刷すると無駄に余白ができてしまいます。
でも音符はできるだけ、目一杯大きく表示したい。
そして持ち運びを考えるとやっぱりA4サイズに収めたい。
そんなわけでPC上でトリミングしていきます。
使うソフトは「jTrim」。縦横比率をA4と同じ（210×297）にしてトリミングします。
画像の形式がjTrimに対応していなかったら「nkv-0.16」でpng形式に変換しておきます。 - PNG最適化
「PNGGauntlet」でファイルサイズをダイエット。
白黒二値画像でPNG形式だと大したファイルサイズにはならないけど、コンビニコピーはどこも概ね10MB以内しか対応していないので念のため。
画質を損なわずにファイルサイズだけ小さくしてくれます。 - 再PDF化
「画像梱包（pic2pdf）」で再度PDF化します。
画像をPDFに変換するソフトはいろいろあるけど、これは元画像を無劣化でPDF化してくれるらしいので使っています。 - アクロバットリーダーで開いて、cube PDFの仮想プリンタで印刷
理由は2つあります。
一つは「画像梱包（pic2pdf）」は保存されるPDFのバージョンが1.2なのに対してコンビニプリントだとPDF1.3以降でないとエラーになるから。いろいろ選べるけどバージョン1.7で問題ないかと思います。
もう一つはファイルサイズが10MB以下でも「画像梱包（pic2pdf）」で吐き出した形式だとコンビニで端末操作するとファイルサイズエラーの表示になってしまうから。こちらは原因不明ですが、用紙サイズのメタデータが設定されていないからではないかと思います。仮想プリンタ上でA4を選択。
家庭用プリンタで印刷するならこの工程は省略できるはず。 - コンビニでプリント
セブンイレブンでA3冊子印刷が楽に製本できるので気に入っています。
（A3印刷できる家庭用プリンタほしい…） - 製本
ナカトジールをもう何年も愛用しています。プラスチック製でひびが入っては買い直すを繰り返して今何代目だろう…頑丈な業務用が出たらいいのに。
この方法だと20ページ前後が製本できる限界かな。
後期ロマン派のシンフォニーは業務用の大きい針のステープラーならいけるかも。
多分これが一番画質が劣化せず、ファイルサイズも無駄に膨れない方法だと思っています。